大腸がんは、日本人の食生活欧米化に伴い増加傾向にあり、がん統計では、男女の罹患率、女性の死亡数で全がん種中最多(※)となっています。
早期に発見すれば高い確率で完治することができるがんの1つですが、初期の段階では自覚症状がほとんど出ないため、発見時には他部位へ転移した進行がんである場合も多く、特に肺や肝臓、骨に転移することが多いがんです。
※国立がんセンター がん情報サービス 最新がん統計(2017年12月)より
大腸がんは、一般的には放射線治療の適応は少ないですが、転移した部位によって放射線治療が有効な場合もあります。
大腸がんは肺へ転移することが多いがんの1つです。当クリニックでは、大腸がんの肺転移に対して、SBRT(体幹部定位放射線治療)による治療を行っています。
SBRTでは、呼吸の動きに合わせて、がんに3次元的に多方向からピンポイントで放射線を当て、正常な臓器などに当たる放射線は最小限に抑えながら、より多くの放射線をがんに照射することができます。また、他に病変がなく、5㎝以内、3個以内の肺がん(肺転移)では、保険適用による治療も可能です。
SBRTによる、直腸がん肺転移の症例報告(60代女性)
≫ 肺がん(肺転移)への高精度放射線治療について、詳しくはこちら
骨転移は肺がん、乳がん、前立腺がんでよく見られますが、大腸がんも骨に転移しやすいがんの1つです。
当クリニックでは、骨転移の痛み・つらさの元となる腫瘍を高精度放射線治療により集中的に照射する治療をご提供しています。痛みやつらい症状が発生するごとに治療することで、QOL(生活の質)の維持を目指します。
IMRTによる、直腸がん骨転移の症例報告(60代男性)
≫ 痛み・つらい症状への高精度放射線治療について、詳しくはこちら
肝臓転移は消化器系のがんで多くみられますが、大腸がんはその中でも転移する可能性が高いがんです。
病状により放射線治療が有効な場合もあります。
当クリニックでは、肝転移に対して、SBRT(体幹部定位放射線治療)による高精度放射線治療を行っています。
限局した大腸がんのリンパ節転移や再発の場合、放射線治療が有効なケースが多いです。
当クリニックではIMRT(強度変調放射線治療)やSBRT(体幹部定位放射線治療)の高精度放射線治療を用いてリンパ節転移への治療も積極的に行なっています。
≫ リンパ節転移への高精度放射線治療について、詳しくはこちら
大きさが5cm以上、あるいは数が3個・5個を超える場合や、リンパ節など他の部位に転移がある場合など、治療選択が限られてしまうことで、「もう治療法がない」と悩まれる方も少なくありません。
当クリニックでは、保険適用範囲を超えた「大きさ」「数」「再発・転移」のがんに対しても、患者様のご希望やご状態を慎重に判断した上で、放射線治療が適している場合は、自由診療による治療もご提案しています。
「もう治療法がない」とお悩みの方も、まずはご相談ください。