SBRT(体幹部定位放射線治療)

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短期間で治療が可能なピンポイント照射

SBRTとは

SBRT(体幹部定位放射線治療)の主な適応疾患は肺がん、肝がん、脊椎および傍脊椎領域です。特に早期の肺がん※では、外科的手術と比較しても同等といえる良好な生存率となっています。
SBRTは、従来の放射線治療と違い3次元的に多方向から放射線をあてる治療です【写真1】。多くの放射線(通常の放射線治療では1日2Gyですが、SBRTでは5Gy~12Gy)をがん腫瘍に対してピンポイントに当てることが可能なため、治療効果が高く、大きな副作用はありません。また、実際に放射線を当てる期間は1週間程度であるため初回診察から約2週間程度で治療が終了します。もちろん、治療中に痛みなどの苦痛は伴わず、入院の必要はありません。

※早期の肺がん:Ia-b期の3~5cm以下でリンパ節転移がない

写真1写真1 治療計画画面
a.CT画像上の線量分布
病巣に対してピンポイントに放射線を当てています(高い線量を表示)。

写真2b.CT画像上の線量分布

写真3c.三次元的に様々な方向から放射線をあてています。

SBRTの特徴

副作用は小さく、高い治療効果

3次元的に多方向から放射線をがん腫瘍部分にピンポイントに照射することにより、正常な細胞の損傷を最小限に抑えながら治療が可能です。
例えば、肺がんの治療であれば、正常な肺に多くの放射線が当たらないようにしてがん腫瘍に大線量の放射線をあてることができます。数ヶ月後に、治療したがん腫瘍の周りに肺炎が出現しますが、咳や呼吸苦などの症状が出ることは稀です。その他には、大きな副作用は見られません。

十分な放射線を当てれば80%以上の治療の効果

治療後は定期的にCT検査を行い、がんが増大していないか確認する必要があります。がんが小さく十分な放射線をあてることができる場合は、80%以上で効果が見られます。

治療期間が短い(1週間程度)

外科的手術と比較して低侵襲であり、身体への負担がほとんどありません。また他の治療と比較して、格段に治療期間が短いです。

治療の流れ

1.医療相談・初回診察

医師が患者さんの状態・ご要望をしっかりとお伺いし、治療について丁寧にご説明した上で治療方法を決定します。【医療相談写真】

2.治療計画用CT撮影(初回診察の当日、または後日)

患者さんが放射線治療を受けるための治療計画用CT撮影を行います。
治療計画用CT撮影を行うときに、患者さんが放射線治療を受けている際に身体が動かないようにするための固定具(シェル)を作成します【写真1】。

写真1写真1
正確な放射線治療を受けていただくために、治療する部位や体に合った固定具の作成を行います。時間は30分程度です

↓

皮膚には位置合わせ用の印を付けさせて頂きます。なお、治療期間中はこの印は消さないようにお願い致します。また、皮膚の印は治療終了後に自然に消えるため、印が残るようなことはありませんので、ご安心ください。

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作成した患者さん本人専用の固定具を付けた状態で、CT撮影をします。

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呼吸によるがん腫瘍の動き確認するために、当院に導入している4D-CT撮影を行います。呼吸による腫瘍の動きが大きい場合は、息を止めた状態でCT撮影を行います。

3.治療計画の作成(1日~6日)

放射線腫瘍医、診療放射線技師、医学物理士が専用のコンピュータを用いて治療の計画を立て、その患者さんに最もよい治療計画を作成し、治療が問題なく行えるかの検証を行います【写真2,3】。

以前の治療

写真2
専用のコンピュータを使用して放射線治療計画を立てます

高精度放射線治療 IMRT

写真3
SBRTの治療計画の様子

4.放射線治療開始

CT撮影を行った日から約2~7日後、放射線治療を開始します。
・実際の治療時間は、約30分から40分です。患者さんは寝ているだけです。また、息止めの照射の場合は呼吸の合図に合わせて治療を行います。詳しくは治療スタッフにお尋ねください。
・治療期間は1週間程度となります。

5.経過観察

治療終了後は経過観察となります。定期的に当院を受診して頂きます。

症例写真

肺腺がんT1N0M0 70歳女性 定位照射(ピンポイント照射)48Gy/4回

右肺に2cmの癌がみられ、定位放射線治療を施行。1ヶ月後には癌が1cmほどに縮小。3ヶ月後には消失しているが、6ヶ月後には放射線肺炎を認め、以後改善して2年後にはわからなくなった。6ヶ月後にも咳や発熱などの症状はみられなかった。

肺腺がん70歳女性症例写真

子宮頸がんリンパ節転移(30代 女性)
オリゴメタスタシスへのモグラ叩き療法

子宮頸がんから大動脈リンパ節等に転移。2年前に大手病院にて「抗がん剤治療しか選択肢はない」との宣告を受けたが、東京放射線クリニックにてモグラ叩き療法での放射線治療を行う。 2014年8月の治療後、通常の生活を送られている。

子宮頸がんリンパ節転移症例写真