他の治療法との併用

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放射線治療×他の療法で相乗効果を

治療効果向上と遠隔転移を予防する化学放射線療法

抗がん剤は、放射線の効果を強める働きがあると考えられます。がん治療においては、治療効果の増強を目指して、いくつかの抗がん治療の組み合わせが行われます。なかでも放射線治療と抗がん剤の併用は化学放射線療法と呼ばれ、根治を目指す放射線治療のなかで、抗がん剤を併用する割合は増えつつあります。
化学放射線療法の効果として、放射線と薬剤の相互効果による治療効果の向上、放射線があたらない部位の遠隔転移を化学療法で制御することによる遠隔転移予防が挙げられます。
対象となる主な疾患としては、肺がん、食道がん、頭頸部腫瘍、直腸がんなどで化学放射線療法によって放射線単独に比べて治療成績が向上しました。
しかしながら、抗がん剤と放射線治療を併用すると、効果も高いのですが照射中の合併症も強く出ます。このため、化学放射線療法は一般に元気で全身状態の良い患者さんに行なわれます。詳しくは担当の主治医にお尋ねください。

免疫療法との併用

免疫療法とは、患者さんの免疫細胞を使ってがんを攻撃する治療法です。がんを攻撃してくれる体内の免疫細胞を使って治療を行うため、副作用が少ないのが特徴です。
1980年代までの免疫療法は、患者様自身の免疫力の底上げをするものでしたが、1990年代以降の樹状細胞ワクチン療法は、がん細胞に狙いを絞って集中的に攻撃するもので、最新世代の免疫療法として注目を浴びています。樹状細胞は、リンパ球をはじめとするがんを攻撃する働きを持つ免疫細胞に"がん"という敵を認識させて、効率よく攻撃できるように指令を出す、いわば免疫の司令塔となる細胞です。
免疫療法と放射線治療の併用した治療において、樹状細胞は放射線照射を加えることでがんを攻撃する働きが高まります。つまり、最終的には免疫の力によってがんを治療する治療法ですが、免疫療法に放射線治療を組み合わせることで免疫療法の効力をより高めることができます。例えば、唾液腺がんの中で、最も悪性度の高い腺様のう胞がんでは、放射線治療も化学療法も効かないのが特徴です。そのような悪性度の高いがんでも、放射線治療と免疫療法を併用した放射線免疫療法では治療効果が見られます。詳しくは担当の主治医にお尋ねください。

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症例報告(胃がん肺転移:80代男性)

この男性は以前に胃がん(APF産生)を患って胃を部分切除している方で、今回はその胃がんが肺に転移していました。肺がんは単発性のものだったのですが、7.5cmほどの大きさになっていて、他院では年齢を考えても治療は難しいと判断をされていました。

保険診療で認められている放射線治療では腫瘍の大きさが5cmまでとなっていますので、通常の医療機関では治療が難しいということもありました。当院では肺の腫瘍に対してSBRTを使って60Gy(グレイ)の放射線治療を行いました。その後当クリニックが提携している東京ミッドタウン先端医療研究所にて、免疫療法を併用して行いました。

CTスキャンにて確認をしたところ、腫瘍は縮小していて、腫瘍マーカーであるAFPの数値も3ヵ月後には正常化(正常上限は10)しました。7.5cmにもなる大きな腫瘍になると、副作用として肺炎が起こる場合もあるのですが、今のところ副作用はありません。通常の生活にお戻りになられています。

胃がん肺転移

治療前

治療前

6ヵ月後

6ヵ月後

治療6ヶ月後、腫瘍が縮小

腫瘍マーカーAFPの推移

AFPは、3ヵ月後には正常化し、6ヶ月後には3.3と下降