乳がん

乳がんの治療について

乳がん乳がんの治療は手術を基本とし、それに放射線療法、化学療法(抗がん剤)を組み合わせて行われるのが一般的です。
乳がんは、乳房にある乳腺(母乳を作る器官と母乳を運ぶ管)に発生する悪性腫瘍であり、ほとんどが腺がん(腺組織とよばれる上皮組織から発生するがん)となります。
一般的に腺がんは、扁平上皮がん(体の表面や食道など臓器の内側の粘膜組織から発生するがん)に比べ、放射線が効きにくいといわれていますが、乳がんは腺がんの中でも最も放射線治療が有効ながんの一つです。
また、放射線増感剤を併用することで、進行した大きながんにも効果を最大限に発揮することが可能です。

※当クリニックでは、増感剤併用治療(コータック治療)を行っております。
>>放射線増感剤の併用について詳しくはこちら

高精度放射線による治療の特徴

大きながんにも有効。放射線増感剤を使用した放射線治療

当クリニックでは放射線増感剤を使用した放射線治療を行っています。
増感剤を併用することで、放射線治療のみでは難しかった大きながんに対しても放射線治療の効果を最大限に発揮させることが可能になります。
放射線増感剤を併用した治療は様々ながんに有効ですが、安全に局所注入が可能な部位に行なっており、特に乳がんに対して実施しております。
実際の症例画像はこちらをご覧ください

乳房温存療法の際の放射線療法の役割

乳房温存療法とは乳房温存手術+放射線治療のことです。腫瘍を含め乳房の一部を切除した後、術後の再発を防ぐ目的で放射線治療が行われます。
腫瘍が大きい場合や複数ある場合などで乳房温存手術の適応にならない場合、手術不能の進行がんや遠隔転移した乳がんに対しても放射線治療は有効です。

短期照射法により、時間的負担を軽減

短期照射法とは、1回あたりの線量を増加させることで治療回数を減らす放射線治療の方法です。
日本では乳房温存手術後の全乳房に対し、再発予防を目的に1回1.8〜2 Gy(グレイ:放射線の量を表す単位)の線量を週5回ずつ5週間以上の照射を行うことが標準照射法として推奨されていますが、治療期間の長さを負担に感じる患者様も多くいらっしゃいます。
そこで当クリニックでは、患者様のご要望に合わせて1回あたりの照射線量を増量し、治療回数を15〜20回に減少させて治療期間を3週間前後に短縮する短期照射法を実施しております。

※短期照射法は、放射線の照射範囲や照射方法は標準の方法と全く同じです。
※保険診療となります。

乳がんの症例報告(50代女性)

この女性は、2008年に乳がんと診断され、その時に手術を勧められましたが、ご本人は希望されませんでした。
ホルモン療法を3年間行ったあとは放置され、2013年に当院を受診した時には腫瘍が7cmくらいまで大きくなっていました。
手術をしたくないという希望を強くお持ちだったため、当院にてコータック(KORTUC)治療と言われる、増感剤を使った放射線治療を行うことになりました。
がん組織は、一定の大きさを超えると無秩序な増殖のために低酸素状態の領域が至るところにできます。がん腫瘍の領域に酸素が少ない状態では、活性酸素の働きが低下してしまい、がん腫瘍に対して放射線が攻撃する力を十分に発揮することができません。放射線増感剤は抗酸化酵素を分解し、さらに酸素を発生させることで低酸素状態を改善させることができます。増感剤(過酸化水素とヒアルロン酸ナトリウム)を放射線治療に併用することで、放射線治療の効果を最大限に発揮させることが可能です。
コータック治療は保険診療でカバーできないので、当院では自費診療として、患者さんとの同意のもとに行っています。
この女性は、切線照射と腫瘍への追加で51.56Gy(グレイ)の照射を行いました。治療から約1年3ヶ月経過した後に、CT、MRIで検査をしましたが、腫瘍は認められず、現在はホルモン療法のみを継続しています。

再発転移がん治療法WEBにて、この患者様のお声をご紹介しています。是非ご覧ください

乳がん 症例

放射線治療の副作用

放射線治療による副作用は、病巣周囲の正常組織にも放射線がかかることにより生じます。放射線をあてた場所が赤くなったりひりひりすると言った皮膚炎は多くの患者さんでみられますが、治療が終了すればまもなく回復します。その他の副作用も頻度は少なく、重篤になることはほとんどありません。
稀に、放射線治療が終了して数ヶ月後に、放射線肺炎と呼ばれる副作用が起こることがあります。放射線肺炎の程度には個人差がありますので、詳しくは担当の主治医にお尋ねください。

  • 納得できる治療法をお探しの方へ 当院では、がんと診断された方や治療中で新たな治療法をお探しの方に向けて、相談外来を開設しています。 こんな方は、是非ご相談を ■QOL(生活の質)を向上したい方 ■治療法がないと言われた方 ■化学療法の副作用がつらい方 ■長期間の入院が難しい方 ■見た目や臓器の機能を損ないたくない方 がん治療相談外来へ
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